2008年04月25日

沖縄はもうだまされない

桜坂市民大学の「環境問題最前線」講座。
第三回目は、辺野古や高江の基地建設反対運動を続ける真喜志好一さん。

真喜志さんは、さまざまな文献調査等により、
・辺野古への新基地建設は、普天間基地「移設」に名を借りた基地強化策であり、
 1966年から米軍が計画していたものであること
・新基地には、墜落事故を多く起しているオスプレイ戦闘ヘリの配備について、
 住民に明らかにするよう米軍が求めているにもかかわらず、日本政府は「聞いていない」と言い張っていること
・辺野古や高江での環境アセスは、法に定めらた手続きから逸脱したものであること
・国際自然保護団体によるジュゴン保護訴訟で、適切な環境保全の手続きをとるよう求められ、
 政府も急に情報を出すようになったこと
などを指摘してきた。

これまでも聞いてきたことであるが、日本政府が日本国民を守らず、アメリカ政府や土建業界に都合の言いように振舞っている姿を耳にすると、ホントその不合理さにあきれる。

世界の環境問題に対し、1992年のリオ・サミットで、各国首脳に、
「直し方を知らない自然環境をこれ以上壊さないで」と訴えた、当時12歳の環境活動家、セヴァン・スズキも、
「当時と違って、今はもう政治家には期待しない。世界は自分たち市民が自ら変えていくしかない。」と言う。
では、沖縄の市民はどうすべきか。

新基地反対派が僅差で勝った97年の名護市長選にもかかわらず、基地建設が強引に進められ、負担軽減が言われる傍ら、基地機能の実質強化が図られている。これでは、もう政治は信用できない、もう沖縄はだまされない、と思うのも当然と思う。

が、しかし、沖縄の世論は盛り上がっているとはいえない。辺野古や高江の基地反対は、新聞では時たま報道されても、多くの県民は「もう仕方ない」と諦めているようだ。貴重な自然がこのように失われつつある危機的な状況にもかかわらず、環境問題について学べるこのような講座を受けようという人も少ない。

公共工事に依存している沖縄では、政府の基地建設策に反対すると仕事を失うから沈黙せざるを得ない、という話も聞く。一方で、自然を食い物にするのではなく、自然の保全と適正利用によるエコツアーによって、食い扶持を稼ごうという人もいる。

「エコツアー」の可能性を改めて感じると共に、沖縄社会の抱える矛盾や日本の中の特殊性を改めて考えさせられた。

沖縄での世論を盛り上げるために、私は何ができるだろう。一つ一つ、できることを実践していきたい。


同じカテゴリー(オキナワン スローライフ)の記事
三線教室
三線教室(2014-04-11 07:07)

たんかーゆーえー
たんかーゆーえー(2012-12-03 00:02)

ウォッチオスプレイ
ウォッチオスプレイ(2012-10-10 23:00)

なはの日
なはの日(2012-07-10 23:21)


上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

プロフィール
MiO
MiO
環境と観光、スローライフとエコツーリズムで人と地域を元気にする、「スローツーリズム・コーディネーター」。人、自然、地域との「つながり」を求めて、世界35カ国と日本全国、沖縄の殆どの有人島を旅する「風の人」。コーヒーとオリオンビールと村上春樹が好き、ヘビとおしゃべりな床屋がキライです。
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 3人
オーナーへメッセージ
アクセスカウンタ