2008年04月17日

やんばるの貴重な森を守れ

桜坂市民大学の『沖縄の環境問題最前線 第2講』は、NPO奥間川流域保護基金代表の伊波義安さん。

言うまでもなく、沖縄本島北部、やんばるの森は、
・大陸から切り離された歴史を持つため、独自の進化を遂げた固有種が多い
・世界の同緯度地帯に比べて亜熱帯の湿潤な気候と無数の沢に育まれ、生物の多様性に富む
など、世界に誇るべき自然である。

しかし、
・補助金の多い沖縄では、木を伐採して道路舗装工事をすると補助金が入る
 (その結果単位面積あたりの林道密度、舗装率とも、全国平均の2倍)
・2Km以上だと環境アセスの対象になるので、ギリギリ2Kmに満たない長さの林道を作り、環境アセスをかいくぐる
などの問題だらけの林道作りのため、森林が破壊されている。
やんばるの貴重な森を守れ
さらに、総延長が300Kmほどに及んだ今でも林道は作り続けられているうえ、14年間渇水の実績がないのに、水需要の名目でダムが作り続けられる。結果として、木が伐採され、土が流れ込んで沢も分断され、その結果海に赤土が流れ出て、サンゴや藻場に悪影響を与える。このような事態がいつまで続くのだろう。

・人はなかなか自然の素晴らしさ、大切さに気づかない
・自然と平和は人類の宝。これを守り次世代に継承するのが、私たちの責務。
・自然を守ることで私たちの暮らしと生命が守られるという先人の知恵を思い起こそう
と話す伊波さん。至極もっともである。

でも、なかなかそのような思い・行動をとる人ばかりではない。「それらを人に実感してもらうには具体的にどうしたらいいか」と問いかけた。

伊波さんは、穏やかに、
「観察会や写真展、講演会などを地道に続けること。一発の打ち上げ花火ではなく、時間をかけて少しずつ周りの人に広めてい くこと」
「大げさに構えず、身近な生活レベルから、人々に訴えること」
と話す。そうだよな~とひたすら納得。
やんばるの貴重な森を守れ
伊波さんらは、ダム建設から清流を守るべく、一口10,000円で土地を共有し、政府と戦う運動を続けている。
http://www.ii-okinawa.ne.jp/people/npookuma/index.html


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プロフィール
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環境と観光、スローライフとエコツーリズムで人と地域を元気にする、「スローツーリズム・コーディネーター」。人、自然、地域との「つながり」を求めて、世界35カ国と日本全国、沖縄の殆どの有人島を旅する「風の人」。コーヒーとオリオンビールと村上春樹が好き、ヘビとおしゃべりな床屋がキライです。
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